元・週刊文春記者のジャーナリスト赤石晋一郎さんとノンフィクションライター甚野博則さんが、自身のYouTubeチャンネルでおすすめしていた本が興味深かったので、まとめてみました。

これまで縁遠かったノンフィクション本を手に取るきっかけになりました!
甚野博則さんおすすめ本
「なぜ重力は存在するのか」 野村泰紀
YouTubeチャンネル『ReHacQ─リハック─』で配信された動画を元に、追加の取材・再編集を行い、書籍化した一冊。
甚野さんも、『ReHacQ─リハック─』で本書の作者野村先生のお話が、めちゃくちゃ面白くて書籍も購入したとのことでした。
「対馬の海に沈む」 窪田新之助
農協の方が亡くなったある交通事故について訪ね歩くうちに真相に辿り着くような事件取材がベース。開高健賞を受賞。
年末に飲んだ編集者さんが激推ししていたという一冊。めちゃくちゃ面白くて吸い込まれるように読んだそうです。
「魔窟」 森功
大御所である著者・森功さんは安定感抜群でハズレなしとのこと。
日大について描かれた本書は、田中理事長が、どうやってのし上がって力をつけていったのか、バトンを受けた林真理子さんが日大のゴタゴタの中に巻き込まれていく様子など、奥深くまで描いているノンフィクション。
赤石晋一郎さんおすすめ本
赤石さんは、記者として駆け出しの頃に読んだ三冊を紹介。
「機会不平等」 斎藤貴男
著者の斎藤貴男さんは、元文春記者。辞めた後にイギリスの大学に留学し格差社会について学び、帰国後、本書を出版。
日本が格差社会になりつつあるということを比較的早い段階で指摘。
斎藤貴男さんの「梶原一騎伝」「カルト資本主義」も名著とおっしゃっていました。
「妻たちの思秋期」 斎藤茂男
共同通信の記者である著者が1982年に書いた高度成長期に家庭に置き去りにされた女性たちの物語を書いた一冊。
高度成長期に失うものがいろいろあったということを書いていて、自分の家庭が正にそういう家庭だったという赤石さんは泣けきたそう。
斎藤茂男さんは名もなき人をルポルタージュする面白さを教えてくれると話されていました。
著者の名著として他に挙げていたのは、「新聞記者を取材した」。
「ファストフードが世界を食いつくす」 エリックシュローサー
2001年に出版されたファストフードの闇をルポした一冊。
当時、屠殺場で糞尿まみれの肉を作っており、糞尿の中のO -157がハンバーガーに混入されて死亡事故に至った実態を描くなど衝撃を受けたそう(現在はそんなことはないとはずのこと)。