エンタメに詳しい佐久間プロデューサーのラジオ「佐久間宣行のオールナイトニッポン0」

2025年下半期にラジオ内で紹介されたおすすめエンタメをまとめました

            

※随時更新中

              

                

2025年下半期おすすめエンタメ

                    

                    

映画「夏の砂の上」

                         

「夏の砂の上」は、7月4日に公開するんですけど、『玉田企画」の玉田真也監督がメガホンを取って、オダギリジョーさんが主演と共同プロデューサーを務めた映画で。「美しい夏キリシマ」の脚本で知られる松田正隆さんによる傑作戯曲を映画化したもので。舞台版も見たんですけど、すごいよかったです。

愛を失った男と、愛を見限った女と、愛を知らない少女が、長崎の町でそれぞれの痛みと向き合いながら、小さな希望を見出していく、ってので。人生のままならなさが描かれている芯の部分は変わらないんですけど、映画は長崎の町の高低差と時間にヒューチャーした作品になっていて、登場人物がそれぞれの「人生に折り合いをつけていく過程がしっかり描かれていて、すごかったですね。

結構説明が少ない映画なんですけど、役者の皆さんの演技力が情報量が多すぎて、こういうことがあったんだなって見ていける。オダギリジョーさん、松たか子さん、満島ひかりさん、髙石ひかりさん、森山直太朗さん、光石研さんと。

髙石ひかりさん、朝ドラにも決まっているけど、この映画オーディションなんだって。その時無名で、オーディションに来て一発でこの人ですねってなったって。後は森山直太朗さんが、他業種からの役者としては異常な上手さ。

2025.7.2「佐久間宣行ANN0」

                       

                 

映画「罪人たち」

                                  

監督が若き天才・ライアン・クーグラーで、出演がマイケル・B・ジョーダン、ヘイリー・スタインフェルドなど、なんですが、1930年代のアメリカ南部の田舎町で、双子の兄弟のスモークとスタックが、一攫千金の夢を賭けた商売、当時は禁じられていた酒や音楽を振る舞うダンスホールっていうのを開くんだけど、そこで黒人たちで盛り上がっているところに、ある招かざる客が現れるっていうようなヤツで。説明が難しいんだけど。

オリジナル作品としては、この10年で最大のオープニング成績だったの、アメリカで。全米ランキング2週連続1位ってのもあって。日本では公開館数が少ないんですよ。元々公開しない予定が、アメリカであまりにも当たったからやってくれたんだけど。

超絶面白いです!俺の個人的には。脳天痺れるくらい面白くって笑っちゃった。その後、あんまりないんだけど、大根監督に「やばくないですか?」って言ったら大根さんも「どこで観た?俺品川のIMAXなんだけどさ」「池袋のレーザーGTで観たいから来週観に行こうぜ!」って盛り上がるくらい。

何がすごいって、俺らってタランティーノ世代ではあるじゃん。途中からジャンルが変わったりする、あの面白さがあるんだけど、あれのもっと上品で教養ある版みたいな感じの。ゆったりと始まる会話劇から、最高の中盤、音楽ライブシーンが最高なのよ、マジで、劇場で観てほしいのは音がとにかくよくて。そっからホラーになってくの。って言っても激怖くない。俺でも観れるくらいだから。

ブルースって音楽を軸にしながら、白人からの差別や搾取っていう重たいテーマを扱ってるのに、見事にエンタメになる。ワンカットの中盤のライブシーンだけで、観る価値はある。その後に、音楽、歴史、ホラー、青春映画、みたいな。前情報はこのくらいにしといて、映画館で観てもらえると存分に楽しめると思う!

2025.7.9「佐久間宣行ANN0」

          

         

映画「ラブ・イン・ザ・ビッグシティ」

             

周囲から非難されることも多いけど自由奔放なジェヒっていう女性と、ゲイであることを隠して生きるフンスっていう全く正反対の二人が、互いの違いを認め合って、大都会で生き抜くために2人でルームシェアするんだが、2人のいい関係が、それぞれ社会の道になっていくと、特にジェヒの方がどんどん普通の人になっていく、変わっていくのに、フンスの友情が試されていくっていう、10年間くらいを追うドラマで。

非常に素晴らしかったですね。単純に友情の物語としてすごく好きでした。LGBTQを扱ったものとしては、もっと社会問題に切り込んでくれよっていう意見もあるかもしれないけど、今を生きる人の友情っていう意味で最近観た中でもグッときましたね。特に最後のシーンが良かった。

2025.7.16「佐久間宣行ANN0」