コントが始まる 第5話「カラオケボックス」あらすじと感想(ネタバレあり)人生いつまでも延長はできません

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コント「カラオケボックス」オープニング

                       

                       

今回のオープニングは、カラオケボックスに居座り続けるカップルと、何度も″延長″を確認する店長のコントです。

店長「お時間10分前となっておりますが・・・」
男「延長します」
女「延長なんてしません!」
男「まだ話が終わってないじゃないか」
女「じゃあ奥さんといつになったら別れてくれるのよ」
 もめる男女
店長「お取込みのところ失礼します。延長の方いかがなさいましょうか?」
女「だからしないっつてんだろーがよ」
男「じゃあ最後にあの曲だけ歌ってくれないか?それ聞いたら帰るから」
女「あの曲って?」
男「ラジオ体操第一」
女「(涙しながら)2時間延長でお願いします」

コントが始まる 第5話より

                      

                   

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つむぎ(古川琴音さん)

あらすじ *番組公式HPより一部抜粋

姉・里穂子(有村架純さん)と共に生活をし始めてから1年半の月日が流れたつむぎ(古川琴音さん)。今流れる時間に不満はなくとも、このまま姉の家に居座り、横で世話をし続ける日々に疑問を感じ始める。しかし、変えなくてはいけない現状を理解しつつも、何かの一歩を踏み出すことに恐怖に似た感情があって・・・。

  

ストーリー

困った人には手を差しのべるつむぎ。バイト先のスナックのママ(松田ゆう姫さん)からは、人に優しぎるんじゃないかと言われる。

つむぎのモノローグ
『人に手を差し伸べるのは優しさからではない。誰かに頼りにされたり感謝されると自分の存在意義が簡単に保証されるし、生きている罪悪感が少しだけやわらぐから。みんなは騙されている、私はただのずるい女だ』

コントが始まる 第5話より

高校を出てから何もやりたいことはなかったけれど、何者かにはなりたかった、しかし何をしていいのかはわからずにきたつむぎ。

つむぎのモノローグ
『努力をして何も結果が出なかった時のことばかりを想像して一歩も動けなくなった』『マクベスの人たちをみていると不思議に思う、結果が出ないことへの恐怖心はないのだろうか』

コントが始まる 第5話より

そんなつむぎに瞬太が語りかけます。

瞬太「つむぎちゃんは空っぽじゃないよ。本当に空っぽの人ってさ、誰かを助けたいって頭で思うだけで動けない人だよ」「自信を持ちたまえ」

コントが始まる 第5話より

里穂子との何気ない会話の中で、バイト先の店長・恩田(明日海りおさん)の話を聞くつむぎ。麻雀では、どっちに進んでいいかわからない手が一番危険な状態で、そんな時はじっとしているとロクなことがないので極端に動く、と。この話が、つむぎには、何やら響いている模様。

そして、つむぎは里穂子に引っ越しを決めたことを報告します。里穂子には何の冗談かと笑われますが、つむぎは新しい一歩を踏み出そうとしているのでした。

  

  

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瞬太(神木隆之介さん)

あらすじ

瞬太は自身がプロゲーマーを引退し、春斗や潤平と共にマクベスとして活動を始めてからの煌めくような日々を思い返していた。だが、少しずつ今の自分たちの姿はその時から「変化」を持ち始めていることにはずっと気付いていて……。

  

ストーリー

瞬太は、マクベスの3人で暮らし始めた頃のことを回想します。まだダンボールが山積みの新居で、寝るポジションを、それぞれがキャラクターに変身してじゃんけんで決める3人。楽しそうに笑い転げています。当時は、交通費と宿代を浮かせるために車の中で3人で寝泊まりしながら地方の仕事へ。車中では互いに夢を語りながら。

仕事先では、先輩芸人″マッカラン″の2人が、芸人をやめるかどうかでもめているのを目撃していていました。

潤平「あの年までいったら、続けるのも地獄、やめるのも地獄、どっちいってもイバラの道だよ」
春斗「引退した方がいいって頭ではわかってても、就職先も限られてるし、躊躇するのもわかるんだけどな」
潤平「見てらんないよ。ああなったらオシマイだ」

コントが始まる 第5話より

5年前の先輩たちの姿は、まさに今の自分たち。瞬太は、変わっていく3人の関係性に寂しさを感じていますが、マクベスは春斗と潤平がつくったものという思いもあり、2人の調整役のような立ち位置にいるようにみえます。

  

  

  

潤平(仲野太賀さん) 

潤平(仲野太賀さん)は恋人・奈津美(芳根京子さん)の誕生日の綿密なプランを練っています。春斗(菅田将暉さん)が、高3からつきあっているのにそこまでする必要あるのか、と尋たところ、潤平は、奈津美が普段、会社も取引先も一流で金持ちで頭のいい男性が周りにたくさんいることを気にしているようです。

誕生日当日、スタンバイをして奈津美の仕事が終わるのを待つ潤平。そこに奈津美からの電話が入ります。明日イベントに出る予定だった芸人が入院をして急遽代役を探さないといけなくなったため残業で帰ることができないと言います。

潤平「代わりにマクベス出ようか?」
奈津美「ありがとう。お気持ちだけいただきます」
潤平「冗談だろ、本気で返すなよ」

コントが始まる 第5話より

「何やってんだよ・・・」潤平は自分自身にそうつぶやきます。

潤平のバイト先の雀荘に、高校の後輩の岡部(三浦獠太さん)が会社の上司たちを連れてやってきます。上司たちは酔っ払いながら潤平に絡み一発ギャグをするように無茶ぶりをします。当惑する潤平。「すっと返してくれればいいのに」「あれじゃ売れないわ」とひどい言われよう・・・。潤平は倉庫に入り叫びます。

マクベスのコントの練習に気持ちが乗らない潤平。春斗から、ちゃんとやるように怒られます。瞬太が二人の仲をとりなそうとしますが、険悪な状態に。

  

この一つ一つのシーン、仲野太賀さんの演技がいい! 少しずつ心が擦り減っていく潤平の描写が上手いの。すごいよなぁ。

  

               

                   

春斗(菅田将暉さん) 

春斗がマネージャーの楠木(中村倫也さん)に呼び出されて事務所へ行くと、高校時代の同級生であり、奈津美の元カレであり、現在若くして会社を経営する実業家である小林(浅香航大さん)からマクベスへの仕事の依頼がきていました。春斗は、高校時代、潤平が小林から奈津美を奪った形になっており、潤平が小林のことをめちゃくちゃ気にしている、と話します。

楠木「それいつの話だよ。学生時代だろ?」

コントが始まる 第5話より

春斗は、小林に会いにいきます。オフィスには高校時代キャプテンをつとめたバスケ部の写真とトロフィーが。小林は結婚式の二次会の招待状を出したのに、マクベスのメンバーが誰もこなかったことを残念がります。潤平にも久々に会いたかったと言う小林。春斗は、潤平はまだ小林のことを気にしている、と話しますが・・・

小林(声をあげて笑いながら)「いつの話だよ。逆にまだ気にしてるって新鮮だわ」
春斗「え?強がってない?」
小林「全然。全くだよ。だって俺結婚してんだぞ?」
春斗「いやまぁ、そうだけどさ」
小林「お前ら、高校からずっと一緒にいるから時間止まってんじゃないの?」
苦笑いの春斗。

コントが始まる 第5話より

小林は、事務所に電話して、マネージャーからマクベスが解散する予定だが、まだ続ける可能性もあると聞いてほっとしたと言う。″ほっとした″という言葉に引っかかる春斗。小林は、高校の頃、春斗や潤平のことをうらやましいと思っていたこと、でも大学に入って進みたい道が見えてきた頃からマクベスの活動が励みになってきたこと、今はできれば力になってやりたいと思っていることを話す。春斗は、同情なんていらない、励みに思うというのは自分が成功して俺たちのことを下に見たからだ、対等じゃない立場で小林から仕事をもらうほど落ちぶれていない、と思いをぶつけて仕事を断ります。

楠木からも小林からも繰り出される「いつの話だよ?」がね・・・何気ない言葉だけど、みんなはどんどん先に進んでいるのに、お前たちいつまでそこに留まってるの?みたいなね。現実に直面化させられるよね、苦しい。

  

小林役の、浅香航大さん、シュッとしてて好き。小林は、悪意のない能力高い成功者って感じ。高校時代からデキるヤツだったし。

   

  

マクベスの話し合い  

マクベスの3人は、険悪な雰囲気のままいつものファミレスへ。里穂子はただならぬ空気を感じて様子をうかがっています。

春斗は、小林と会った時のことを潤平と瞬太に話します。小林が自分のことを何も気にしていなかったと聞き、潤平は、深くため息をつき、もう疲れたと言います。なぜこんな虚しい気持ちになってまで続けているのか、世間にも見下されてもう平凡じゃないふりをするのに疲れた、と。これ以上続けるのが怖いという潤平に、この先もやってみないとわからないと発破をかける春斗。

春斗「じゃあ、辞めたいって言えよ!」
潤平「・・・・・・・・・・・・」
春斗の目から涙がこぼれる。
瞬太「もう、まいっちゃったなぁ。5年前にさ、ああなったらオシマイだなって言ってた、あの2人と、重なっちゃった・・・」
春斗「え?何じゃあ、もうだめってこと?」「・・・だめじゃん」

コントが始まる 第5話

こうして当初の予定通り6月の単独ライブを最後に解散することが決定しました。

  

このファミレスでのマクベスのシーン、トータル6分間あるの。3人の感情がぶつかりあいながら、段々と終わりへと向かっていくのをもう止めようがない感じが切なくて・・・これは、必見の名シーンだと思う。

  

潤平と瞬太が家に向かう帰り道。潤平が瞬太に謝り、瞬太は潤平に笑顔をつくってみせます。
一方ファミレスに一人残った春斗は、里穂子に話したいことがあるから帰り道の公園で待っていていいかと尋ねます。

 

  

  

春斗と里穂子

春斗は、解散しないかもと期待を持たせたが結局解散することになったと報告し謝り、里穂子は、皆が話し合って出した結論だし最後まで見守ると答えます。

春斗は里穂子に、努力は報われると思うか?心のどこかで自分たちの努力だけは報われると信じていた、と話します。里穂子は、後から遅れて結果が出る努力もある、と、高校時代、華道部の部長をしており最後の大会で優勝できず3位になり努力が報われなかったこと(全国3位と聞き春斗は「報われてるじゃないですか!」と突っ込むのですが)、それから10年近く経ち、最近バイト先にきたご婦人たちに店内にある花の名前を聞かれ全て答えたところ感動してもらえたことを話します。

里穂子「こうやって過去の努力が報われることがあるんだって思った時に、昔の頑張ってきた自分をはじめて肯定してあげられる気がしたんです」

コントが始まる 第5話より

過去に起こったことは変えられないけれど、時が経ってからその意味づけが変わることはあるね。これいい台詞だなって思った。

里穂子は、マクベスとしてやってきた10年間は決して無駄ではないと言います。春斗は、里穂子に、前から思っていたけど話が長い、帰りましょうか、と返し、里穂子は見下しているとムキになって言い返しながら、二人の話は終わります。

  

里穂子とのやりとりを通して、少しずつ心のありようが変化していく春斗をぜひ観てほしい!特に「マクベスとしてやってきた10年間は決して無駄ではない」と言われた直後の表情。菅田くんの細やかな表情の演技は言葉では伝えきれない!

  

  

  

コント「カラオケボックス」エンディング

店長「コンコン、ガチャ、失礼します」
男「延長で」
店長「いやぁ、それがちょっと・・・じつはこの店今日の12時でたたむんです。なのでお2人が最後のお客様となりました」
女「それはお気の毒ね」
店長「はい?お気の毒?」
女「だって閉店しちゃうんでしょう?」
店長「ずっとやめたかったんですよ、この店。やめることが、全てネガティブなこととは限りませんから」「で、どうしますか? まだ延長しますか?」

コントが始まる 第5話より

                                 

いつまでも延長はできず、いつか終わりはくる。第5話は、葛藤の末に、マクベスが「終わり」を受け入れるまでのお話でした。いやぁ、いろんな感情がうごめいた回だったなー。つむぎも一歩を踏み出そうとしているし、登場人物みんなの今後がどうなっていくのか見守りたい!

  

   

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