「エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY」
  • 2012年9月27日〜2019年8月15日に放送されたアメリカのドラマ
  • シーズン1〜シーズン7まであり、完結している
  • 主演は、ジョニー・リー・ミラー、ルーシー・リュー

                  

「エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY」は、個人的ベストドラマ10に入るくらいお気に入りの作品。

事件の謎解きはもちろん、主人公であるホームズ、ワトソンのキャラクターも面白い。

ホームズとワトソンは、互いに過去に大きな傷を抱え不器用ながらも強く生きていて、物語が進むにつれて自分自身と向き合い変化していく姿も見どころ。

2人の相棒としての唯一無二の関係性が好き。

惜しまれつつも2019年に終了したのですが、改めて全話を見直してみたいと思います!

             

               

オープニング〜導入

オープニングでは、家の中で何者かに追われて逃げる赤毛の女性。

叫び声をあげるもどうやら襲われてしまった模様。

おそらく今回の事件の被害者。

           

ホームズとワトソン初登場!

7時の目覚ましとともに起きてランニングをするワトソン(ルーシー・リュー)の初登場シーン!

凛としていてかっこいい😆

スマホに電話がかかってきて今から迎えにいくはずの“彼”が施設から脱走したと連絡が入る。雇い人である“彼”の父親に報告の電話をしつつ“彼”の自宅までやってきたワトソン。

窓ガラス越しに見える、SMボンテージ姿から着替えているホームズ(ジョニー・リー・ミラー)の後ろ姿😅

家から出てきた女性(脳と体の最適な機能を保つための大人な関係のお相手)に声をかけるも、無視されちゃうワトソン。

               

そしてホームズとワトソンの初対面!

部屋に並んだ6個(もっとある?)のディズプレイと、そこに映される別々の映像と音声。

上裸でウロウロするホームズ。   

6週間同居して24時間体制で薬物依存からの回復期に付き添うことを知らせるワトソン。

突然、ワトソンに愛を囁きだすホームズ。

「君は一目惚れを信じる? こんな皮肉な世界で君みたいな人が陳腐な口説き文句を信じるはずないってね…(さらに甘い言葉が続く)」

そしてリモコンのボタンを押すと、ディスプレイの一つのドラマから、一言一句全く同じセリフが聞こえてくる。

そして、ホームズはワトソンに向かって、

     

完璧だろ(ドヤ)? シャーロック・ホームズだ🤝

             

こんなに一度のたくさんの映像と音声を流しても、聞き取って記憶できちゃうんだぜ!と、名刺代わりに披露😅

                   

7分程度でキャラと背景説明完了

物件をいくつも持っている父親から一番古い家をあてがわれているホームズは、薬物から立ち直るために、ワトソンの付き添いを拒否した場合は追い出されてしまうらしい。         

鋭い観察眼で、ワトソンが元外科医であること、車で来たこと、父が浮気したことなどを、ズバズバと当てていくホームズ。

いやー、これスタートからかなりのセリフ量でしょ? ホームズずっと一人で喋ってるじゃん笑

        

薬物依存のリハビリ施設に入る前は、イギリスのロンドン警察で顧問(ワトソンに探偵と言われて顧問だ!と強調)をしていたホームズ。

ロンドンで何かあって薬物依存になったそうだが、そこは、話の矛先を変えて誤魔化す。

ホームズは、ニューヨークで警察顧問の仕事を再開することになっていた。

そして2人は、事件現場へ向かうのであった。

          

開始7分程度で、2人のキャラクターと背景を一気に説明し終わって事件に突入!

1秒だけ映るワトソンの親からの着信画面とか、情報が多すぎて、ながら見はできないわ。

それにしても、第1話から、頭はいいけどマイルールとマイペースで動く(厨二病なにおいもする)ホームズのキャラが完全に確立されている!

私はもう、随所に散らばる天才ながらも変わり者要素で、心鷲掴み。

テンポよく話が進むのもよい。

          

事件発生

グレックソン警部初登場!

事件現場で、グレックソン警部初登場(お若い)!

 

10年ほど前、9.11の頃、ロンドン警視庁のテロ対策部に出向していたグレックソン警部。

そこでホームズを接点があり、今回仕事を一緒にすることになったという流れ。

         

常に、ホームズに付き添う契約のワトソンは「俺の付き人」と紹介されて、一緒に殺人事件の現場に行くことになる。

「殺人現場に行く度胸がなくても無理はない」と言うホームズに、サラッと「平気よ?」と返すワトソン。

強気な性格と修羅場をくぐってきた感じを漂わせるワトソン姐さん。

  

行方不明が殺人事件に

事件現場は、精神科医Dr.マントロ邸。

Dr.マントロが帰宅したところ、ドアが破られていて、妻のエイミーがいなくなっていた。

玄関の様子を見て通報したとのこと。

警官が、キッチンと寝室に争った形跡を発見したが、エイミーは行方不明。

   

マントロ邸を捜索するホームズ。

飾られた家族の写真、妻エイミーのスマホの写真を見て、「過去2年以内に整形してる」

マットや割れたグラスから「犯人は顔見知りで妻が招き入れた」

玄関の靴跡にわずかについた血痕から「靴跡は捜査撹乱のために襲撃後につけた」

左右対称の部屋のレイアウトで唯一対称が崩れている場所にあった指輪ケースが紛失しており「犯人が殺しの記念品に持ち帰った」

とホームズ怒涛の推理👏

遺体は出ていなかったが、血痕が外にはなく寝室の床がわずかに傾斜していることから、壁の裏にあるパニックルームに気づく。

そこで妻エイミーの遺体が発見😱

夫のDr.マントロが容疑者として捕らわれる。

      

夫は犯人じゃない

夫Dr.マントロの取り調べの様子を観察するホームズとワトソン。

ホームズは「Dr.マントロは妻エイミーを殺していない」と推論。

ドアの足跡とエイミーの首を絞めた手の跡が、マントロより大きいのだ。

ここでホームズが、元医者としてワトソンのエイミーの首についたアザの所見を求める。

  

ホームズとワトソンは、妻エイミーと親しかったという病院の事務長・ポークの元へ向かう。

夫は、ポークが去年のパーティで妻に言い寄ったと話していたが、ポークは「整形のことを尋ねただけ」とのこと。

エイミーは元々美しく整形する理由が思い当たらなかったと言う。

          

「昨夜はどこにいらっしゃいました?」とホームズより先にアリバイ確認するワトソン🤣

なんやかんやで、ワトソンも捜査にノッてきている笑

       

同居生活スタート

その日の捜査を終えて帰宅した二人。

ホームズとワトソンとの同居が始まる。

天井からハチミツが滴り落ちてくるのを見つけたワトソン。

屋上に向かうとそこには、ミツバチの巣箱とホームズが🐝   

ホームズは、女王蜂を隔離した際の生態観察を含む実用書を頭の中で書いているそうな(なんだそりゃ)。

         

事務長・ポークのことを警察に報告しないのか?と尋ねるワトソンに、ポークはろくでなしだが小物で人を殺す度胸はない(言い方😅)、とホームズ。

          

翌朝、ワトソンが目覚めると、そこには電池の抜かれた目覚まし時計が…

ホームズのせいで寝坊してしまったワトソンは、慌てて警察署に行きホームズに唾液検査。

結果は陰性、薬物はやっておらず。

  

喋るホームズの口の中に検査キット突っ込んで唾液をとるのが面白い🤭

            

真犯人逮捕?

犯人は連続犯?

ホームズは、殺しの記念品を持ち帰るのは連続犯として、過去の類似する事件を調べ、2年前の事件に辿り着く。

被害者は、アイリーン・レンフロ。侵入者に首を絞められ宝石箱を盗まれていた。外見特徴もエイミーと一致。

襲撃されたもののレンフロは生きており、ホームズとワトソンはレンフロの家へ話を聞きに行く。

          

「話せることはない」と硬い表情のレンフロを次々と詰問して追い込んでしまうホームズ。

「帰ってください」と言うレンフロに「嘘をついている」「犯人を庇っている罪悪感がある」と核心をついてしまう。

あー、出ちまってるよぉ、ホームズの相手の表情や心情の読めなさが全開で…😭

「そこまで!」とホームズを止めて車で待つよう部屋から出すワトソン。

「ごめんなさい」とホームズの代わりにレンフロに謝る。

そして、レンフロが庇っている犯人がレンフロの幼馴染である生花店勤務のピーター・サルディエであることを聞き出す。

ワトソン姐さん!素敵!

      

車で待っていたホームズは、ワトソンからの話を聞いて

予想通り!俺が突っ込めばワトソン庇い、結果レンフロは君に心を開く…

嘘つけ笑

ワトソンの報告を聞いて「お、やるな」みたいな顔してたじゃないの

負け惜しみね

見抜かれてた笑

            

グレックソン警部に電話をして、容疑者ピーター・サルディエの話をする。

するとグレックソン警部は、すでにピーター・サルディエの自宅にいた。

サルディエが亡くなっていると通報が入り、かけつけていたのだ。

             

事件解決?

サルディエの自宅にホームズとワトソンも合流。

エイミーの自宅から盗まれた指輪ケースも見つかり、警察はエイミーを殺害したサルディエが拳銃自殺をしたと考えていた。

生花店の店員であったサルディエは、定期的にDr.マントロとエイミー夫妻の家に花を配達していて顔見知り。

エイミー殺害の疑いでサルディエは逮捕(被疑者死亡)され、事件は解決。

しかし、ホームズは、納得がいかない。

サルディエの自宅の洗濯機が倒されていたこと、携帯電話が見つかっていないこと、キッチンの米袋、抗不安薬のボトルが気になっている。

サルディエの携帯の利用記録は3日前から通話もメールもストップ、銀行の明細には精神科医・ジェサップ宛の小切手があったが、そのジェサップは2年前に急死していた。

           

ワトソンの過去の傷

後半はホームズとワトソンの内面も描かれる。

ジョニー・リー・ミラーとルーシー・リューの表情のお芝居がとってもよくて見入ってしまう。

これが「エレメンタリー」を好きな理由。

  

ホームズとワトソン決裂

事件解決のお祝いにホームズをオペラに誘うワトソン。

ホームズは納得がいかずに、イライラしている。

「複雑に考えすぎて苦しんでいるみたい」と心配するワトソンに、話の流れで、感情を抑えられず、「ワトソンが外科医を辞めたのは患者を死なせたから、医療ミスで追放されたから」と言ってしまう。

それが事実であったワトソンの表情が暗くなり声のトーンが落ちる。

なのに、「気づいていたけど言わなかった」と、なぜワトソンが外科医を辞めた理由がわかったかを一方的に説明するホームズ。

空気読めないホームズ…口を閉じてくれぇ😭、ワトソンが傷ついてるのがつらい😭

   

人を見抜く能力はすごいわ。この家に鏡が一枚もないのは、見ると絶望するからでは?

ワトソンは冷静に返しながらも、自分も気づいていたけど言わなかったことをホームズに一発お見舞い。

新しい付き添いは明日手配する

と出ていく。

 

契約決裂!そりゃワトソン付き添い人を辞めたくもなるよね😭

        

真実を追求するホームズ

ホームズは、バーでグレックソン警部と会う。

納得がいかないホームズは、警部に頼んで真犯人とされたピーター・サルディエの元・主治医で2年前に急死した精神科医ジェサップの診療記録を手に入れていた。

 

感謝していいぞ

と皮肉を言われるも「ありがとう」は絶対に言わないホームズ😅

 

診療記録から、サルディエは「赤毛女性に強い執着」「暴力傾向あり」「病気の回復にも執着し、携帯で相談内容を録音し繰り返し聞く」ことがわかる。

「コートを見ていてくれ」とトイレに立つグレックソン警部。途中でサルディエの犯行理由が「怒りの発作」と気づいたホームズはそのまま店を出ていってしまう。

グレックソン警部よ笑

        

ホームズがワトソンを突撃

犯行の背景に気づいたホームズは、ワトソンのいるオペラ会場に突撃!

さすが空気を読まない行動力🤣

すでにオペラが始まっているのにも関わらず、周囲の客から白い目で見られても、ワトソンの隣の席に座り喋り出し、「何も聞こえません」と拒否される笑

レンフロは殺さなかったのに、エイミーを殺してしまったのは「怒りの発作」だと、自分の推理を聞かせ「抗不安薬の形状は?」とワトソンに答えさせる(答えないと大声で喋ると脅し💧)。

「小さい白い卵形」とワトソンが答えると、その場で警察署に電話をし押収したサルディアの抗不安薬の形状が、ピンクで丸いことを確認。

そしてワトソンに「車を出してくれ」と図々しいお願いまでする笑

「今、忙しいの」と断られる(そりゃそうだろ)と少し考えて

 

レンフロを戦略上わざと怒らせたと言ったが、負け惜しみだ

結果的に君に助けられた

        

と白状し、病院まで車を出してほしいと、再度ワトソンにお願いする。

 

本音を白状したぞ😳 ホームズなりの歩み寄り?

オペラの途中なのに車を出してくれるワトソン(いい人❤️)。

      

真実が判明

ホームズをワトソンは、車で病院へ。

駐車場にいるDr.マントロをホームズが追い詰める。

 

精神科医であるDr.マントロは、エイミーを殺害したサルディエを1年半ほど前から治療していた。

妻の死を望んでいたDr.マントロは患者であるサルディエを利用して妻エイミーを殺害させるように企てた。

妻エイミーにサルディエの好みの顔に整形させ、サルデュアには、抗不安薬の中身を興奮剤に詰め替えて渡し症状を悪化させ、定期的に自宅に花の宅配を依頼し、サルディアとエイミーを顔見知りにさせた。

結果、サルディアはエイミーを殺害してしまった。

そして、サルディエは自殺ではなく、Dr.マントロが偽装し殺した。

   

しかし、Dr.マントロがサルディエに会っていた証拠はない。

証拠がないことがわかっている余裕のDr.マントロは「たとえばの話だが」と前置きして、婚前契約で離婚では受け取れない妻の莫大な資産を死別なら受け取れる、そのためには知恵をしぼる、と自白をほのめかす。

 

自白する犯人を前に証拠が見つからず逮捕できないことに、ホームズの怒りが爆発。

ワトソンの車のキーを強引にもらって乗り込むと、停車中のDr.マントロの車に猛スピードで突っ込んで破壊!

 

よし!マシになった

             

いや、ちっともよくねーわ笑

            

ホームズの過去の傷

当然、ホームズは留置場に入れられます。

面会に来たワトソンとガラス越しに会話。

          

すまない。車のことだけじゃなくて、今日君に言ったことも。

     

謝った😳 留置場効果?

            

ホームズのことが少しわかってきた気がすると言うワトソン。

自分のしたことを父に報告され家を追い出される覚悟をしていたホームズだが、ワトソンが自分が付き添いを続けることを条件にフォローしてくれていた。

  

嬉しいよ!

素直になったかと思いきや

俺じゃなく君のためにだぞ、君には犯罪捜査の素質がある

あー、本心なんだろうけど、今はそっちじゃないでしょー😅

   

Dr.マントロの車にぶつけたのは何か思惑があったのでは、とワトソンは考えてたけど、そこはただの短気でした(それはそれで怖)。

    

ロンドンで何があったかと尋ねるワトソンに「俺の過去なんて知る必要はない」「悪いが俺は深い関係など持たない主義」と回避しようとする。

微笑むワトソン、なぜ笑ってる?と不思議がるホームズ。

  

原因は女ね。必死で否定している。ただ人と関わることが怖いだけ。

    

核心を突かれ、無言のままじっとワトソンに見つけるホームズ。

「俺の保釈審問は朝9:00、来てくれ」と話を終わらせる。

     

ワトソン姐さんに見抜かれたホームズの呆然顔がかわいい🤭

ホームズに何があったか、具体的なことはまだ分からず。

          

一人帰宅したワトソンは、ホームズの集めた事件資料を見直し、あることに気づく。

               

真犯人を追い詰める

グレックソン警部が、お詫びのためにDr.マントロを警察署に呼ぶ。

そこにホームズをワトソンが登場し、Dr.マントロが真犯人である証拠を持ってくる。

  

ワトソンが気づいたのは、サルディエの診療記録に「米アレルギー」の記載があったこと。

アレルギーなのにサルディエのキッチンには米の入った袋があった。

それはなぜか?

米は死ぬ3日前に買ったもの。そして同じタイミングで携帯電話の通話やメールが途絶えている。

サルディエは、ズボンのポケットに携帯電話を入れたまま洗って壊してしまった。

面接内容を録音して繰り返し聞くことに執着していたサルディエは激怒し洗濯機を倒した。

天然の乾燥剤である米を購入し、濡れた携帯電話から水分を吸収しようとした。

  

ホームズとワトソンは、今朝、サルディエの米の袋の中から携帯電話を発見し、データ復元に成功していた。

そこには、Dr.マントロとサルディエの面接内容が録音されていた。

エイミーへの衝動的な怒りの感情を抑えられない、傷つけたくない、助けてほしいと相談するサルディエに、薬を飲むよう勧めるDr.マントロ。

   

終結

事件解決し、自宅のテレビで大リーグの試合を楽しむワトソンと、それに付き合わされているホームズ。

9回のクライマックスに盛り上がるワトソンに退屈そうなホームズは、「食事に行こう」と誘う。

「無知だから楽しめないのよ」とワトソンに言われ、「時間を節約しよう!」と今後の試合展開を予測して細かく説明するとさっさと部屋を出て玄関へ行ってしまうホームズ。

残されたワトソンは、ホームズの言った通りに展開する試合を見て唖然とする。

     

2人の原点であるシーズン1の第1話。

物語が進むテンポも、秒単位で情報を入れてくるパートもあれば、ホームズとワトソンの表情をじっくり見せるパートもあり、緩急のバランスがよい。

二転三転する事件の展開も面白く、2人のキャラクター(特にホームズ)も明確に打ち出され、今後が楽しみになる完成度の高い話となっているのではないでしょうか。