2023年5月26日公開の映画「岸辺露伴ルーヴルへ行く」
早速、観に行ってきました!
シリーズ累計発行部数1億2千万部、荒木飛呂彦の大人気コミック「ジョジョの奇妙な冒険」から生まれたスピンオフ作品が「岸辺露伴は動かない」
この「岸辺露伴は動かない」は、高橋一生主演で実写ドラマ化。シリーズ3まで続く人気作品となりました。
岸辺露伴は動かない 第2話「くしゃがら」
そして今回、遂に長編映画となって劇場公開となった次第でございます!
公開初日に鑑賞
平日20時台の回でしたが、座席は7割くらい埋まっていました
レイトショーの時間帯ということもあり、中高生はおらず、年齢層は20~60代、若干男性が多めで、個人的にはちょっと意外でした
一人で来ている方、カップルやご夫婦、友達同士、いろんなパターンのお客様が集結!
そして、驚いたのが、グッズがほぼ完売していたこと
開場前にショップ覗いたら、スーツ着たお兄さんが棚にあるラス1のグッズを端からまとめて買ってるところでした
映画のグッズ、毎回ショップをチェックはするものの、自分はあまり買わないので無知なだけかもしれませんが、めっちゃ売れるんですね?
いや~、鑑賞前から期待値上がります!
尚、原作漫画は未読、ドラマは全シリーズ観ている状態での鑑賞です🎬
2023年9月22日よりAmazonプライムビデオで配信開始!
今すぐ 映画「岸辺露伴ルーヴルへ行く」を観る👀
鑑賞直後のリアルな心の声(ネタバレなし)
- これは観てよかったヤツ!満足度高い!
- 3つの短編映画を観ているかのようでもある
- 意外としっかりミステリーホラーしてる
- 露伴と泉の息の合ったやりとり健在!
- 高橋一生と長尾謙杜の2人の露伴
- いろんな顔を見せる美女木村文乃
- 胡散臭さしかない安藤政信
- 存在がホラー白石加代子
- 麗しのパリに行きたくなる
- 全編小洒落た世界観
- 音楽もいい
- ご先祖様にホロリ
- いや露伴のご先祖そっちなんかい!
- ヘブンズドアの謎?
- エンドロールのクレジットの多さ
あらすじ紹介の後に、ネタバレありで、詳細レビューしていきます
あらすじ
特殊能力を持つ漫画家・岸辺露伴は、青年時代に淡い思いを抱いた女性からこの世で「最も黒い絵」の噂を聞く。それは最も黒く、そしてこの世で最も邪悪な絵だった。
時は経ち、新作執筆の過程で、その絵がルーヴル美術館に所蔵されていることを知った露伴は取材とかつての微かな慕情のためにフランスを訪れる。しかし、不思議なことに美術館職員すら「黒い絵」の存在を知らず、データベースでヒットした保管場所は、今はもう使われていないはずの地下倉庫「Z-13倉庫」だった。そこで露伴は「黒い絵」が引き起こす恐ろしい出来事に対峙することとなる…。
『岸辺露伴ルーヴルへ行く』公式HP
うーん、何ともミステリアスな導入にそそられます
鑑賞レビュー(ネタバレあり)
ここからはネタバレありの感想になります
これから作品を鑑賞予定の方はお気をつけください
記憶を元に書いているので、詳細違うところあったら、ごめんなさい
観てよかったヤツ!満足度高い!
最初にコレ
観てよかったヤツ!満足度高かった!
キャラクターよい、ストーリーよい、キャストのお芝居よい、映像よい、音楽よい
上映時間118分、ずっと物語に没頭できました
レイトショーだし、微妙な感じだと眠くなっちゃうかもと思ってたけど、完全覚醒!
3つの短編映画を観ているかのようでもある
全体が一つのお話になっているのですが「通常の岸辺露伴パート」「若かりし岸辺露伴の回想パート」「仁左右衛門と奈々瀬のパート」と3つの短編映画をみているようでもありました
そして、各パートが違った空気感も持っていて、独立して観ても面白い!
なのに、全編通して世界観は統一されているっていう
これは、満足感を高めた一つの理由
詳細内容は、後で触れます
意外としっかりミステリーホラーしてる
いや、当たり前といえば当たり前のこと言ってるんですが・・・
思っていたより話の筋がつくられていて、前半は一体何が起こっているんだ?と推理させるミステリー要素多め、真相に近づくにつれてホラー感が増していき、結末では丁寧に謎も解かれる、という
意外としっかりミステリーホラーしてた
原作は知らないですし、勝手にもっと訳がわかりにくい世にも奇妙な物語的なホラー寄りだと思っていたんですよね
物語の導入
美術品の取材に骨董屋を訪れる露伴
ここは自己紹介シーンと言いますか、岸辺露伴がリアリティを追求する非常に有名な漫画家であること、そして特殊能力「ヘブンズドア」について、わかりやすく描かれます
岸辺露伴シリーズを知らない映画で初見の方にも親切な導入😊
露伴と泉の息の合ったやりとり健在!
高橋一生演じる岸辺露伴と飯豊まりえ演じる泉京花のシーン
2人で取材のため美術オークションに参加
2人の息の合ったやりとりは劇場版でも健在♪これが観たいのよー
むしろキャラに油のってきて安心していつまでも見てられる
パドルとペダルのかけあいとか好き笑
落札したモリス・ルグランの絵画
実は、露伴にはこのオークションで落札したい絵画がありました
それは、モリス・ルグランの黒一色の作品
そこまで有名な芸術家ではないのにも関わらず、もう一組この絵画を欲しがる男性2人組がおり、値段がどんどん上がっていく
結局は、露伴が150万円で落札(本来もっと安価な作品)
露伴は絵と言うよりも、色が気になっていたそう
露伴は、昔ながらの手法で色をつくることを研究していました
モリス・ルグランは、日本の炭などを画材として使っていた芸術家
帰宅して、泉と購入した絵画や昔からの手法で色をつくる方法などについて話をする露伴
このウンチクがなかなか興味深かった
この世で最も黒い色
露伴は泉に「この世で最も黒い色って知ってる?」と尋ねます
この世に存在しない黒があり、その黒を使って描いた山村仁左右衛門の絵があるとか
「誰かから聞いたんですか?」と聞く泉に「・・・忘れた」と答える露伴
この映画は、ここで出てくる山村仁左右衛門の絵画にまつわる物語です
絵画を盗まれる
そこに、先ほどのオークションで、露伴とモリス・ルグランの絵画落札を争っていた男性2人組が絵を盗みにやってきます
一人はヘブンズドアを動きを封じたものの、もう一人が絵画を盗み出します
盗み出して逃げる途中の山道で、キャンバスの裏の紙を剥がす男
「ない!」と焦った様子
そこにあるはずの何かのために絵画を盗んだのに、どうやら目的のものがないようです
キャンバス裏に滲み出る黒い絵の具(のような液体)
触れるとそれは蜘蛛となり男の体を這い出します
男はパニック
車の音が近づいてきて、男は慌てて絵画を置いたまま逃げ出します。そして車にひかれてしまい、倒れた男にはタイヤ痕が残ります・・・が、実際車はどこにもない・・・幻覚妄想?
ヘブンズドアされた男も、意識を戻して逃げ出します
その途中誰かに電話をして「嫌だね!俺は降りる!」と吐き捨て
一体、誰と何のために絵画を盗もうとしたんでしょ?
男を追ってきた露伴と泉が絵画を見つけ、キャンバスの裏紙が剝がされたことで、そこに文字が書かれていることに気づきます
フランス語で『ルーヴルで見た黒、後悔』
回想パート 長尾謙杜の若かりし露伴
ここから、漫画家になりたての頃の若かりし岸辺露伴の回想パートへ
当時祖母の下宿に身を寄せていた露伴青年を演じるのは、なにわ男子の長尾謙杜
登場シーンでは、お~結構身長も体のシルエットも違うぞ、同一人物としてつながるか?
と若干不安がよぎったものの、岸辺露伴にはお決まりのコスチュームがあるのでね
あの服着て、あのヘアバンドみたいのすれば、露伴のできあがり♪
長尾露伴は、青年のピュアさと偏屈な不器用さが滲み出てて、何ていうのかなぁ、あー若いってこんなだったなって胸をくすぐられたよ
一生露伴に似ているかと言われると別物なんだけど、ちゃんと青年露伴として存在していて、このパートの物語を成立させている
むしろ、長尾くんが変に一生さんに寄せていっちゃったら微妙な出来になってしまっていた気がします
結果、長尾謙杜露伴、魅力的でよかった
当初若い頃の露伴が出てくるって聞いた時に、それ高橋一生なら演じ分けできそうじゃん、と思ったんだけど、高橋一生、もう一役(仁左衛門)あるのね
若い露伴、現在の露伴、仁左衛門、これ全部一人で演じたら、さすがに高橋一生の過剰供給、ファン以外は胃もたれ状態
なので、若い露伴は別キャストで正解だと思いました
個人的に、なにわ男子メンバーフル出演ドラマ「メンズ校」や古田新太主演「俺スカ」で演じたような、ちょっと内気で心に葛藤を抱えている役をやらせたら長尾くんは抜群にいいと思っていて(実際の彼とは真逆だろうに)
今回の、青年露伴は、決して内気ではないのだけれど、木村文乃演じる奈々瀬への淡い(どころではない)恋心とか、感情が目まぐるしく変わる奈々瀬への戸惑いみたいな心の揺れのお芝居が素敵でした
彼には、20代前半のうちにもっと葛藤させ(る役をやらせ)て!と声を大にして言いたい!
余談はさておき
露伴の祖母の下宿に初めて入ったのが、木村文乃演じる奈々瀬でした
奈々瀬の姿を見つけては、模写デッサンしちゃう露伴
木村文乃演じる奈々瀬が、なかなかの情緒不安定なんだが本当に美しいのだ
「研究のためにデッサンしてた!」って、まぁ嘘じゃないだろうけど、下心がないとは言わせない笑
「あなたが一生懸命描いた絵をみたいだけ」なんてグッとくる台詞とともに、奈々瀬の部屋に誘われた露伴青年
このシーン、はじめはロマンティックでエロティックな雰囲気で、このまま結ばれちゃう?くらいの勢いだったんだけど、気づくとホラーになってるの、コワ
ちょっとイイ感じな空気から一転、奈々瀬が「この世で最も黒い絵って知ってる?」「最も黒く、最も邪悪な絵」「250年前に山村仁左右衛門が、バレたら死罪になる大切なご神木からとった顔料で描いた」「その絵はルーヴルにある」って、音楽もホラーテイストになって、いつの間にか・・・コワ
奈々瀬は出かけたまま戻らず、帰りを待ちながら漫画を一心不乱に描く露伴青年
そして、帰ってきた奈々瀬の部屋に奈々瀬をモデルにした漫画を見せに行きます
「露伴くん!」と抱き着いてくる奈々瀬。そんな奈々瀬を抱きしめて「あなたの力になりたい」「全ての恐れからあなたを守ってあげたい」という露伴青年
今の露伴からは想像つかないですな笑
いやそれにしても、顔の小さい木村文乃さんと並んでもかなりの小顔だな長尾くん、とどうでもいいことが気になる
ここで奈々瀬にヘブンズドアしかけるんだけど、結果しない
そしたら奈々瀬が急変「私を描くなんて!」と怒りだしはさみで露伴青年の書いた漫画を刺しまくる
そして急に「ごめんなさい・・・私・・・」って
ヤバい、逃げてー、露伴青年逃げてー
振り返って、奈々瀬が何かをつぶやくが、雨の音で聞こえない
そして、奈々瀬は姿を消した
まるではじめから、そんま人はいなかったかのように
いろいろな顔をみせる美女木村文乃
木村文乃さんが演じた奈々瀬
露伴青年との回想シーンでは、ミステリアスでエロティックで優しかったり怒ったり泣いたり激しいんだけど、目が離せない美しい女性
終盤の仁左右衛門とのシーンでは健気な妻
いろんな顔をみせてくれました
奈々瀬が魅力的でないと、この物語は成立しないもんね
美しくて、素敵でしたー✨
存在がホラー白石加代子
露伴の祖母役は、白石加代子さん
白石加代子さんて、出てきただけでホラーじゃありませんか?
勝手ながら、私の中で、白石さんは、座ってるだけで得体のしれないホラー感あるんです笑
ナイスキャスティング👍
この祖母に頼まれて、外国の方が、蔵の絵を受け取りにくるのに立ち会った露伴青年
時を経て、ルーヴルでこの時の外国の方を知ることになるのです・・・
パリだ!ルーヴルだ!
さて、物語は現代に戻り、ルーヴル美術館の取材のために、露伴と泉はパリへ
スカイバスにのって凱旋門を背にシャンゼリゼ通りを走ったり、ルーヴル美術館の荘厳なデザインの天井をぐわーっと映したり・・・旅番組かと思うほど笑
パリ感💛
ルーヴル美術館の作品は、ルールを守れば模写できる、とか豆知識もあり
パリパートのキャストたち
2人をアテンドするのは、美波演じるエマ
突然露伴に接近してくるのが日本人キュレーター・辰巳隆之介、演じるのは安藤政信
そう、うさん臭さしかない安藤政信(褒めている)
2サスだったら即犯人だと警戒しちゃう安藤政信(褒めている)
露伴と泉は、事前にモリス・ルグランと山村仁左右衛門について、ルーヴルに問い合わせていました
山村仁左右衛門について調べていたジャックが、突如おかしな言動をとり出します
「やめろ!助けて!」そこには何もないのに追われているかのように、2階の踊り場から1階へ落下
「蜘蛛・・・黒い髪・・・」と呟き、ジャックの顔を蜘蛛が這っていきます
ここで、泉が冴える
「蜘蛛や髪の毛って、モリスの書いた絵みたい」と言い、「モリスは何かを描いて後悔した」という露伴に「(モリスがキャンバスの裏に書いた)『後悔』って名詞でしたよね」と言い、ナイスである
「描いて後悔した」のではなく「描かれた後悔を見た」のではないか、と
Z-13エリアへ
エマはジャックが直前まで調べていた情報から、職員専用の管理記録に山村仁左右衛門の作品が登録されていること、それは今は使われていない老朽化したエリアZ-13にあることを、知ります
ジャックに、仁左右衛門のことを教えたのは20数年前にいたキュレーター
その顔写真をみて、露伴は驚きます
若かりし頃、祖母の下宿の蔵から絵を持っていた外国の方が、そのキュレーターだったのです
そして、現在は行方不明と・・・
露伴と泉はエマの案内でZ-13エリアへ向かいます
途中、なんやかんやで辰巳も合流、駐在している消防士のユーゴとニコラスとともに、Z-13へ
Z-13の地下倉庫でフェルメールの絵を見つけます
「これは偽物」と言う辰巳と「オリジナル」と言う露伴、意見が分かれます
露伴にはコトの全貌が見えてきます
漫画のプロットという呈で話をする露伴
モリスがここで贋作を描き保管センターへそれを運び、本物は自分の絵画のキャンパスの裏側に入れ込んで海外オークションに出品していたのではないか
自分の絵画をオークションで落札すれば、名画が手に入る、というわけ
そして、辰巳と消防士のユーゴとニコラスがグルだと
うーん、安藤政信が演じる怪しい辰巳、名画を窃盗してたんですね
尚、オークションで落札しそこねて、絵画を奪いにきた男性2人もグルです
するとニコラスが錯乱
「兵隊が!」と言いながらそこには誰にもいないのに、撃たれて倒れてしまいます
追いつめられたユーゴは、ナイフで露伴を攻撃するも、あっけなくやれら返してしまいます
露伴が、強すぎるんだな、これが
そして、露伴は気づきます
この部屋の壁に、仁左右衛門の最も黒く最も邪悪な絵があることに・・・
決して見てはいけない、触ってもいけない、仁右衛門の絵
それを見てしまったニコラスは、幻覚をみて錯乱してしまったのです
「あれが・・・仁左右衛門のこの世で最も黒くて、最も邪悪な絵」
間もなく、辰巳も苦しみ出します「モリス、どうして!」「殺す気はなかった」と力尽きる辰巳、どうやらここで退場の模様
エマにも水の事故でなくなった子どもの幻覚が。「ピエール!」と語りかけます
いや、ずっとフランスで育ってきているのに、子どもへの声かけ日本語なのかいってちょっと思ったけれども
エマは、水を吐いて溺れたような状態になります
露伴は「みんな幻覚をみている」と
服を頭からエマにかぶせて、泉に外に連れていくように指示する露伴
露伴、仁左右衛門の絵画と出会う
炎があがる部屋(なんで炎が上がったのかあまり覚えていないけど燃えてた、最初幻覚かと思っていたらホントに燃えてた)
辰巳、ユーゴ、ニコラスは力尽きて倒れており、露伴だけが立っている状態
露伴の背後の壁には、仁左右衛門のこの夜で最も黒くて、最も邪悪な絵があります
仁左右衛門の絵が映すのは「過去」、襲ってくるのは「過去に犯した罪」「心に刻まれた後悔」それは先祖の犯したものまで含まれていて、血のつながりから逃れられる者はいない、らしい
俄然、ホラー感増してまいりました💀
このまま部屋を出ていけば、幻覚をみなくて済むわけですが
そりゃ、振り向いて絵をみちゃいますよね
振り返って仁左右衛門を絵を見る露伴
黒い絵の中には黒髪の女性
そして斧を引きずりながら現れたのは仁左右衛門(顔はモジャモジャでよくわからない)
仁右衛門は斧で露伴に襲いかかってきます
「ヘブンズドア!」と叫ぶも、効果なし
「彼は死んでいる、書き込めない・・・」
邪悪だ・・・強すぎる・・・断ち切らなければ、自分を過去から
仁左右衛門の攻撃から逃れられない露伴、これは最大のピンチ!
そこに奈々瀬が現れて露伴を助けます
仁左右衛門を後ろから押さえつけて、露伴に
「何もかも、全て、忘れて」
それは、かつて出会った奈々瀬が、最後に露伴に告げていた(けど聞こえなかった)言葉でした
自分に「ヘブンズドア」をして『記憶を全て消す』と書いた露伴は、部屋から逃げ出します
逃げる途中、自分の手に書かれた文字に気づく露伴
そこには『顔の文字をこすれ』と書いてあります
顔の文字をこすったことで再び思い出し、更に逃げて脱出します
ここの高橋一生さんは、さすが
仁左右衛門に追い詰められて、かなり緊迫した中で、記憶消して、逃げて、もう一度思い出して、逃げてって、台詞はないのに一生さんのお芝居から、露伴の心情が迫ってきました!
一連の出来事の後、カフェで話す露伴と泉
結局、部屋にガスが溜まって皆が幻覚を起こしたってことで解決したそうです
「あの絵の女の人キレイでしたねぇ」
泉が仁左右衛門の絵を見ていたことに、驚く露伴
「それで何ともなかったのか!?」
いやー、泉クン強い笑、露伴はあんなに苦しんだのにねぇ
仁左右衛門と奈々瀬のご先祖パート
シーンは変わり、湖のほとりの木(たぶんご神木)の前にいる露伴
そこにやってきたのは、奈々瀬
「ごめんなさい、ああするしかなかったの、あの人を止めて、全てを終わらせるには」と奈々瀬は露伴に謝ります
若かりし頃には、読めなかった奈々瀬の物語を、露伴は「ヘブンズドア」で読むことになります
そして、ここから仁左右衛門と奈々瀬のご先祖パートに
奈々瀬が仁左右衛門に嫁ぐところから始まるのですが・・・仁左右衛門を演じるのは高橋一生
ん? 急にチョンマゲ姿の露伴が出てきた、状態
若干、切替に時間がかかりましたが、高橋一生さんと木村文乃さんが上手にどんどんご先祖パートを進めていきますので、じきに慣れます
お芝居上手いから、コントにならない
山村家は、歴代絵師をやっていて、西洋画にかぶれたり好き放題あれこれ描くのはご法度らしい
でも仁左右衛門の興味と好奇心を抑えられず、さまざまな絵を描きたい
父に叱責された仁左右衛門は妻の奈々瀬と家を出て、自分の好きなものを描いて暮らします
奈々瀬の絵を描きながら、なかなか黒髪を表現する『黒』が見つからないという仁左右衛門
しかし、奈々瀬が病に倒れ、治療のためにお金が必要となります
山村家に戻してもらえるよう、恥を忍んで父親に土下座をする仁右衛門
それを苦々しく見つける、仁左右衛門の弟
「ならば、ワシを凌ぐ絵を描いてみろ」と父に言われ、仁左右衛門は寝食忘れて絵を描きます
病さえ治れば、と、神仏にすがるようになった奈々瀬
ある日、ご神木から黒い樹液が溢れているのを見つけ、それを持ち帰って仁左右衛門に渡したところ、
「これこそ求めていた黒だ!」と取りつかれたように樹液を求めるようになってしまいます
仁左右衛門を快く思っていなかった弟が、奉行所に訴え、神木に対する冒涜の罪で仁左右衛門は捕らえられてしまいます
そして「夫ではなく自分が悪い」とかばった奈々瀬は、奉行所の人たちにボッコボコにされて、動かなくなり・・・
怒りに震えた仁左右衛門は、奉行所の人を刺し、叫びながら斧で神木を切りつけます。飛び散る樹液を全身で受けながら、何度も何度も
そして、最後に、あの「この夜で最も黒くて、最も邪悪な絵」を描くのです
樹液は蜘蛛のような生き物となり絵に染み込みました。仁左右衛門の怨念とともに・・・
ご先祖パート、ほろりと泣けます・・・😢
そして再び、露伴と奈々瀬のシーン
「巻き込んでしまった」と謝る奈々瀬に、自分にとって「必要な過去の一つ、二度と忘れない」と露伴が返します
いや露伴のご先祖そっちなんかい!
ここまできたら、露伴→高橋一生、仁左右衛門→高橋一生、だから、露伴のご先祖は仁左右衛門だと思うじゃない?
顔も、絵にこだわる姿勢も、そっくりだし、若い頃の露伴に奈々瀬は「あなたは似ている」って言ってたし、血のつながりから逃れられる者はいない、って言ってたじゃない
そしたら、最後に、奈々瀬が仁左右衛門に嫁ぐ前の旧姓が岸辺だって
いや、露伴のご先祖、奈々瀬なんかい!
ヘブンズドアの謎
きっと私の理解が追いついていないのですが
仁左右衛門に襲われた時に、死んでいる人にヘブンズドアはできなかったと思うんだけど、奈々瀬は仁左右衛門の妻で現代に生きていないはずなのに、なぜヘブンズドアできたんでしょう
この疑問は、あとで復習してみます
エンドロールのクレジット
パリにも行っていることもあって、エンドロールのクレジットがすごく多かった
すごい数の人が関わってつくったんだなぁ
長尾くん、なにわ男子だけど、クレジット名は「長尾謙杜」だけで「(なにわ男子)」って入らないんだーとか
感染症対策のスタッフがいて、あーコロナ禍でつくった映画なんだよなーとか
全編小洒落た世界観
この映画の好きなところの一つが、全編通して描かれる小洒落た世界観
露伴の自宅、泉のファッション、回想パートで露伴と奈々瀬が下宿していた日本家屋、家具やアイテムや装飾などが、一つひとつ何かいいし、トータルでみると、もっといい
現在、ちょい過去、大過去、日本、パリと、いろんな要素が入っているんだけど、全体の世界観は統一されているのが見心地よい
音楽もこの世界観を際立たせていていい、でも物語を邪魔しないし
余談
この作品は、ターミナル駅から少し離れたこれまで行ったことのない映画館で鑑賞したんですが、レイトショーが終わった後、駅に向かうのってほぼその観客たちで、本数が少ないからみんな同じ電車に乗る流れになって
なので、あちらこちらで感想戦が繰り広げられていて、楽しかった😊
普段行かない映画館で、映画を観るのもいいな