2023年12月8日公開の映画、杉咲花さん主演「市子」
各映画賞に正式出品されたり、杉咲花さんが日本アカデミー賞で優秀主演女優賞を受賞するなど、話題となった本作品。
作品内では、時間軸が一定ではなく、様々な人物の視点で描かれていたため、わかりにくかった時系列を整理してみました。
※個人的な非公式まとめなので、正確でない部分がある可能性があります。
※作品の内容に触れるため、ネタバレとなります。ご注意ください。
目次
誕生〜高校3年生（月子として生活）
誕生前に父母が離婚。離婚後300日問題により戸籍がない状態の市子。
小学校以降は、3つ年下の異父妹・月子になりすまし、小学校、中学校、高校生活を送る。
高校3年生の8月と9月に、大きな事件が起こる。
| 1987年1月 | 母・なつみが市子の父と離婚 | |
| 1987年8月12日 | 0歳 | 市子誕生（無戸籍） |
| 1989年8月 | 2歳 | 母・なつみが横山と再婚 |
| 1990年6月27日 | 2歳 | 異父妹・月子誕生 （戸籍上は長女） |
| 1991年3月21日 | 3歳 | 母・なつみが横山と離婚 |
| 1992年7月 | 4歳 | 異父妹・月子に筋ジストロフィー（知的障害あり）の診断 |
| 1995年 | 7歳頃 | ソーシャルワーカー（以下SW）小泉が出入りするようになる 母なつみと小泉が恋愛関係に |
| 1997年4月 | 9歳 | 異父妹・月子として小学校入学 |
| 1999年7月 | 11歳 | 異父妹・月子として小学3年生 さつきに「市子ちゃんやんな？」と聞かれて「うん」 さつきと喧嘩する |
| 2000年9月 | 13歳 | 異父妹・月子として小学4年生 梢を助けたことで、梢の家に招かれケーキを食べる 梢を自宅に招く（梢が介護用トイレを目撃） 梢を自宅にあげたことで、母なつみとSW小泉にひどく怒られる |
| 2006年 | 18歳頃 | 異父妹・月子として高校1年生 宗佑と交際開始 |
| 2008年1月 | 20歳 | 異父妹・月子として高校2年生 彼氏の宗佑との肉体関係を拒み出す （SW小泉の性的強要が影響？） |
| 2008年7月 | 20歳 | 異父妹・月子として高校3年生 市子と北が下校中にアイスを食べる 北が市子にストーカーをしていると宗介らに詰め寄られる 自宅付近まで来た宗介がSW小泉と遭遇 宗介が逃げ帰る |
| 2008年8月 | 21歳 | 異父妹・月子として高校3年生 市子が異父妹・月子の人工呼吸器を外す 月子は死亡、生駒山山中に埋められた 母なつみ、後に振り返り「限界だった」 |
| 2008年9月10日 | 21歳 | 異父妹・月子として高校3年生 市子がSW小泉を刺殺 目撃した北と市子で、SW小泉の遺体を線路に運び自殺に偽装 母なつみ、市子、それぞれ失踪する |
22歳〜（市子として生活）
21歳の8−9月に、異父妹・月子と母の恋人SW小泉を死に至らしめてしまった市子は失踪。
月子としての生活を捨て（その方が社会的には生きやすいが）市子として生きていく。
| 2009年5月 | 21歳 | 新聞配達店で住み込みで働く キキと友人になり２人でケーキ屋を開く夢をもつ キキに冗談交じりに「人殺してもうた」 |
| 2010年6月 | 22歳 | 母なつみは、能登半島志賀町で山浦美智子として生活 |
| 2010年初夏 | 22歳 | 市子が支援機関に戸籍を取るための相談 就籍の手続きで指紋採取を求められ脱落 |
| 2010年冬 | 23歳 | 市子を探して北が支援機関を訪れる 市子はケーキ屋に勤めていると聞く |
| 2010年12月 | 23歳 | 北が市子の働くケーキ店にやってくる 北「俺にしか守られへん」と市子に固執 市子「感謝はしてるけど昔の人とは関わりたくない」「市子として生きていきたい」 |
| 2012年夏 | 25歳頃 | 祭りで出会った長谷川と交際開始 |
| 2015年8月12日 | 28歳 | 28歳の誕生日 長谷川からプロポーズされる 生駒山から異父妹・月子の白骨化した遺体が見つかる |
| 2015年8月13日 | 28歳 | 長谷川と暮らしていた家から姿を消す |
| 市子が北の家に身を寄せる 市子が自殺志願者・北見冬子と掲示板でコンタクトをとる 市子が北に「普通に生きていきたいだけやねん」 市子が北と冬子を海に呼び出す | ||
| 長谷川、徳島県に住む市子の母なつみに会いに行く | ||
| 海に落ちた車の中から20代の男女の遺体が見つかる （市子が冬子に成り代わった？） |
長谷川からプロポーズされた28歳の誕生日に、生駒山から異父妹・月子の白骨化した遺体が見つかるというのは、市子の思いとは裏腹に断ち切れない過去との因果だなぁ。
また結末については、様々な捉え方ができますが、生きることに疲れて死に向かう北見冬子と、「普通に生きていきたいだけやねん」と生きることへの思いを語る市子の描写から、やはり市子は生きていると思うんだけど、どうでしょう。
