あらすじ
坂本(飯尾和樹)が辞めたことで、人材不足となったUDI。そのため、しばらくの間、中堂(井浦新)はミコト(石原さとみ)が率いる三澄班のサポートをすることに。
そんなある日、鈴木巧(泉澤祐希)という人物が、UDIに溺死した妻の解剖を依頼しにやって来る。海に飛び込むところを目撃した人がいたため警察は自殺と判断したが、妻が自殺などするはずないという鈴木は、青森からはるばるUDIを訪ねてきたという。
早速、解剖に取り掛かるミコトたちだったが、葬儀社の木林(竜星涼)が血相を変えてUDIへやって来る。なんと、鈴木が持ち込んだのは葬儀場から盗んだ遺体だったのだ。
つまり執刀医のミコトは、死体損壊罪という大罪を犯していたことに…。遺体を盗んでまでUDIに解剖を依頼した鈴木の目的とは一体何なのか?
TBS金曜ドラマ『アンナチュラル』HP
第4話のラストからの流れで、所長・神倉(松重豊)がミコトにした中堂の話はこんな感じ。
つまり、中堂がUDIにいる理由は、殺害された恋人の死の真相を突き止めるため。
葬儀場から盗まれたご遺体を解剖してしまったミコトは警察に呼ばれてお説教。
死体損壊罪に問われたのは、ミコトではなく遺体の解剖を依頼してきた鈴木巧。巧と亡くなった鈴木果歩は夫婦ではなく、同じ苗字の恋人同士で、親の反対を押し切って駆け落ち同然で青森で同棲。
巧が泊まりの仕事に行っている間に、果歩が海に落ちて亡くなり東京の両親の元へ引き取られる。仕事から戻ってきた巧は果歩が亡くなったと聞き果歩の実家に駆けつけるが、「あなたのせいで果歩は自殺した」と会わせてもらえず。
絶対に自殺はしていないと巧は考え、思い余って遺体を盗んで解剖依頼をしたのでした。
ミコトは、中堂が果歩の遺体をとじる前にいろいろと調べていたことを知り、中堂を捕まえると状況を聞き出します。何と果歩の肺まで保管していた中堂。「窃盗ですよ!」と言うミコトに「警察に遺体をとじて返せとは言われたが取り出した肺を戻せとは言われなかった」と中堂。
おいおい、さすがにそれはないだろ笑
中堂はなぜそんなことをしたのか?
いま結論を出さなければ、「なぜ死んだのか」という永遠に答えのない問いに一生向き合い続けなければならない。そういう人を一人でも減らすのが法医学の仕事だから。
中堂は、巧に自分自身を重ねています。そしてミコトもまた、一家心中の生き残りである自身の境遇を重ね、倫理と感情の間で悩みます。
果歩の両親が訴えなかったことで巧は釈放されます。解剖の代金を返却に行ったミコトと久部(窪田正孝)に、巧は「本当のことを調べてほしい」と土下座。
中堂は、果歩の亡くなった青森の海まで足を運び海水を採取してくる。こっそり調査を続けるミコトと中堂を見て、嫉妬しちゃう久部笑
ツンツンしながらも距離が縮まっていくミコトと中堂💛
UDIで調べることができないため、2人は自分たちで必要なものを買って中堂の自宅で検査。久部と東海林も加わり十分な設備がないながらも、根性で調べ続けます(基本久部と東海林は酒盛りしてただけ笑)。
そして、果歩が亡くなったのは目撃された落下地点ではなく遺体の発見地点であることが判明します。青森医大から送ってもらった死後CTも確認でき、本当は遺体の発見地点で海に落下した可能性が出てきます。つまり、落下の目撃者がみたのは果歩ではなかった可能性があるのです。
中堂は、ミコトたちに相談なく真相を巧に話してしまいます。
巧は、犯人に心当たりがありました。自分が果歩に贈ったはずのネックレスをしていた果歩の仕事仲間の女性・・・。そして葬儀に参列していたその女性を、巧は刺してしまいます。
実際にこの女性は、ネックレスの貸し借りでもめて果歩を海に突き落としてしまい、幸せそうな果歩への嫉妬から助けず、自殺の偽装もしていました。
刺された女性は病院へ運ばれ一命は取り留めます。
中堂「殺すヤツは殺される覚悟をするべきだ」
ミコト「そんな話をしてるんじゃない!鈴木さんの人生の話をしてるんです」
中堂「思いを遂げられて本望だろう」
ミコト「納得できません」
TBS金曜ドラマ『アンナチュラル』第5話
真相究明という目的は合致していたミコトと中堂ですが、真相が分かった後に、どうするべきかについては、考えが真っ向から対立。お互いの気持ちが露わになるシーンです。
目の前で起こったことへの衝撃を隠せないまま、中堂に思いをぶつけるミコトのお芝居がとてもよい!
ミコト「UDIラボを辞めて下さい、迷惑です」
中堂「誰に何を言われようと辞める気はない」
ミコト「だったら糀谷夕希子さんの事件のことを話して」「あなたの気持ちを考えたり遠慮するのがクソ馬鹿馬鹿しくなりました。さっさと解決して永遠の問いに決着つけましょうよ」
TBS金曜ドラマ『アンナチュラル』第5話
全く意見が違うからこそ、いずれ中堂が恋人の死の真相と向き合う時にミコトの存在が影響してきそう。いい意味で