「関ジャム完全燃SHOW」恒例企画「プロが選ぶマイベスト10曲」♪
2022年1月9日と16日、2週にわたって放送
今回は、いしわたり淳治さん、蔦谷好位置さん、Yaffleさんのマイベスト
コメントとともにランキングを紹介します☺
いしわたり淳治さんのベスト10
1 | Ado「うっせぇわ」 |
2 | 宇多田ヒカル「PINK BLOOD」 |
3 | Olivia Rodrigo「drivers license」 |
4 | Creepy Nuts「のびしろ」 |
5 | Vaundy「踊り子」 |
6 | スピッツ「紫の夜を越えて」 |
7 | あいみょん「愛を知るまでは」 |
8 | salem llese「Coke and Mentos」 |
9 | YUKI「Baby, it’s you」 |
10 | マハラージャン「セーラ☆ムン太郎」 |
No.1「うっせぇわ」Ado
久々に生まれた世の中を席巻した音楽業界からの流行語。今の音楽界において意味のあるヒットだった。音楽的なセンスのよさと唯一無二の歌唱力は2021年一番の衝撃。
いしわたり淳治「関ジャム完全燃SHOW」
No.2「PINK BLOOD」宇多田ヒカル
最初から最後まで一言も聴き逃せない曲。日本語をはめにくいメロディーなのに、抜群のいい違和感で、思いの伝わる日本語がセンスよくはまっていて衝撃を受けた。
いしわたり淳治「関ジャム完全燃SHOW」
No.3「drivers license」Olivia Rodrigo
歌詞にリアリティーという言葉では足りない、失恋の悲しみや悔しさや怒りの‟確かな感情の手触り”のようなものを感じる。
いしわたり淳治「関ジャム完全燃SHOW」
No.4「のびしろ」Creepy Nuts
HIP HOPでは、自分の力を直接的に言葉にすることも多いが、彼らならではの脱力感と誠実さと一流のスキルでリリックに落とし込むと、‟俺らまだのびしろしかないわ”という素敵な言葉に変わるのだ、ということに気づいて感動した
いしわたり淳治「関ジャム完全燃SHOW」
No.5「踊り子」Vaundy
得体のしれない才能、これからが楽しみ。シンプルすぎて逆に耳を奪われるリズムとベースと歌だけの引き算の美学。非常に優れたボーカリストであることがこの曲で改めて証明。
いしわたり淳治「関ジャム完全燃SHOW」
No.6「紫の夜を越えて」スピッツ
慰めを言われている時の、上手く言葉にならない感情の存在を認めた上で、その向こう側まで前向きにさらりと歌われていて素敵。
いしわたり淳治「関ジャム完全燃SHOW」
No.7「愛を知るまでは」あいみょん
ギターで弾き語りするだけで十分成立するメロディーと歌詞。彼女の存在は、楽器を弾かなくても音楽が作れる今の時代、ギターで弾き語るからこそ生まれる曲をそっと増やしている。
いしわたり淳治「関ジャム完全燃SHOW」
No.8「Coke and Mentos」Salem Ilese
恋にまつわる感情を別の何かに喩えるのは、よく使われる手法だが、まだまだ恋のメタファーになり得るものは身の回りにたくさん隠れている、と改めて気づかされた。
いしわたり淳治「関ジャム完全燃SHOW」
No.9「Baby, it’s you」YUKI
言葉が洪水のように本当に自由に並んでいる。それらの言葉が、曲として聴いた時に、連想ゲームのように繋がっていって、じわじわと幸せな気持ちが湧き上がってくる。
いしわたり淳治「関ジャム完全燃SHOW」
No.10「セーラ☆ムン太郎」マハラージャン
言語感覚が素晴らしい。キラーワードを見つける能力、それを歌詞に展開してメロディーにのせるセンス、真面目と悪ふざけのバランス感覚、その全てに光るものを感じる。
いしわたり淳治「関ジャム完全燃SHOW」
蔦谷好位置のベスト10
No.1 「アポトーシス」Official髭男dism
生きることと愛することの美しさを描いた2021年の最高傑作。年を重ねていくパートナーの生死について生々しく描写しながら、生きることと愛について歌っていて、それを1曲の中で様々な創意工夫と技術を駆使しながら完璧に表現している。
蔦谷好位置「関ジャム完全燃SHOW」
No.2「勿忘」Awesome City Club
サビは4563進行という典型的なJ-POPのフォーマットでつくられている。しかし全くそう感じさせないのは、メロディーの運びから、一音一音の音色のチョイス、全体のアレンジ力にあると思う。
蔦谷好位置「関ジャム完全燃SHOW」
No.3「しわあわせ」Vaundy
VaundyのJ-POPのエモーショナルな部分が爆発した曲。多彩な歌唱表現で自身の歌声の魅力を最大限に生かしたメロディーライン。あらゆる総合力の高さ、非凡さが、遺憾なく発揮された超大作。
蔦谷好位置「関ジャム完全燃SHOW」
No.4「Presence(全作品)」STUTS & 松たか子 with 3exes
最前線のヒップホッププロデューサーとラッパー陣が出演俳優と競演したバージョンを週替わりでドラマのエンディングに放送するという、2021年最高のメディアミックス作品。
蔦谷好位置「関ジャム完全燃SHOW」
No.5「爆ぜる色彩」浦上想起
業界注目の打ち込み音楽家。2021年一番ワクワクした曲。浦上の曲は色彩鮮やかで才能が爆発している。リスナーの世界を信じられないほど華やかに彩る。
蔦谷好位置「関ジャム完全燃SHOW」
No.6「太陽」ちゃんみな
トラップ調ハイハットは入りつつもUKロックのような展開、J-POPらしい言葉のチョイスとメロディーへ発展する中での、ちゃんみなの歌唱は美しい。敢えて若干前めで歌うタイム感も素晴らしい。己で切り拓いた自由な境地を感じさせてくれる力強く愛ある曲。
蔦谷好位置「関ジャム完全燃SHOW」
No.7「Bada Bing Bada Boom feat. Zag SO-SO REMIX」Doul
世界を席巻する若手アーティストと日本のアーティストが肩を並べる日もそう遠くないと思わせてくれるのがDoul。アイデアと全体の構成力に脱帽。どんなトラックになっても圧倒的な存在感を示す歌唱。
蔦谷好位置「関ジャム完全燃SHOW」
No.8「ライムライト」宗藤竜太
弾き語りのみで活動。細かな転調や複雑な和声の中にも、流れるような美しいメロディーと言葉を乗せることで、全く難しく聴かせない。
蔦谷好位置「関ジャム完全燃SHOW」
No.9「MUSIC」LEX
ルールやしきたりを軽々と塗り替える新たな基準と価値を生み出している。見事なメロディーセンスと歌唱。ラップでも歌でも自由自在にLEXにしか表現できない一曲。
蔦谷好位置「関ジャム完全燃SHOW」
No.10「New Day (feat. Sweet William)」kiki vivi lily
2020年代の象徴的シンガーソングライター。70-80年代のニューミュージックを彷彿とさせるような癖になるソングライティングが魅力的。一方で、どんなサウンドにも調和する親和性が、とても今の時代の雰囲気を纏っている。
蔦谷好位置「関ジャム完全燃SHOW」
Yaffleのベスト10
No.1「One Last Kiss」宇多田ヒカル
完璧な曲。セカンドバース頭のベースにびっくり。1番フック(サビ)の終わりにサブベースが鳴っているような流れなのに本当は鳴っていない、斬新。素晴らしいシンガーが素晴らしいビートで歌い素晴らしいミックスで仕上がっている圧倒的な完成度。
Yaffle「関ジャム完全燃SHOW」
No.2「BLUE SOULS」A_o
現代っぽい音色のアプローチではなく、声の使い方だけで斬新な演出。2人の声のバランスが非常によく、ピッチ感が作り出す多声感が素晴らしい。
Yaffle「関ジャム完全燃SHOW」
No.3「GILA GILA feat. JP THE WAVY, YZERR」Awich
Chaki Zuluの素晴らしいビートは、コード進行を感じさせないモード調なクワイア(合唱)を軸にしている。このようなビートでは、トップライン(メロディー)自体の推進力が必要とされるが、ラッパー3者とも完全に乗りこなしている。
Yaffle「関ジャム完全燃SHOW」
No.4「Presence Remix feat. T-Pablow, Daichi Yamamoto, NENE, BIM, KID FRESINO」STUTS & たか子 with 3exes
プロジェクトの背景も含め、これまでのヒップホップイメージを覆した楽曲。曲時代がかなりシックにまとまっていて今っぽい。坂東祐太の劇伴をSTUTSがサンプリングしてビートをつくるというアイデアも非常に面白い。
Yaffle「関ジャム完全燃SHOW」
No.5「Balmy Life」Kroi
イントロは80年代フュージョンで、バース(Aメロ)はいきなりヒップホップ調という意外性。サビでは、しっかりポップスになる。2段階での緊張と緩和がつくられている。
Yaffle「関ジャム完全燃SHOW」
No.6「Stay (feat. LEX)」KM
KMのトラップにしてはゆっくりめなビートに、LEXが瞬間的に倍のテンポでとったりハーフでとったりしていて、BPMが3段階あるように感じさせる。今のトレンドに反して後奏にKMの主張するビートを入れてきたのが斬新。
Yaffle「関ジャム完全燃SHOW」
No.7「My Moon (feat. ZIN)」VivaOla
やりすぎていない絶妙に力の抜けたかっこよさ。今はパソコンでの制作が多く、基本的にやりすぎな曲が多い中、何もやらないことの大事さを教えてくれる曲。
Yaffle「関ジャム完全燃SHOW」
No.8「Chicken Street」Tina Moon
インパクトの強いイントロの後の裏切り。トップライン(メロディー)が非常にモダンで、イントロが予感させるような歌ではない、いい意味での裏切り。
Yaffle「関ジャム完全燃SHOW」
No.9「××(check,check)」gato
緊張と緩和のある挑戦的で面白い曲。プロダクション(音作り)のクオリティが高い。前半からオシャレでかっこいいが、トップライン(メロディー)がラップになる瞬間が面白い。
Yaffle「関ジャム完全燃SHOW」
No.10「Cynical City」新東京
ジャズ・フュージョンを感じるが、よく聴くとモダンなエレクトロニカな雰囲気。前段の複雑性が、大衆性というか、ある種常套句のようなサビをより際立たせてる。ハイハットの置き方が非常に独特で面白い。
Yaffle「関ジャム完全燃SHOW」